電気柵を使用しているのに、動物が畑に侵入する場合があります。いくつか原因はあるのですが、原因の一つに電気柵の漏電が挙げられます。しかし電気柵の漏電個所を探そうと思っても、なかなか見つけることができません。では、電気柵の漏電個所を探す方法はあるのでしょうか。
電気柵の電気は目に見えない!?
電気柵は電気を使用しています。しかし、電気柵の電気は目に見えないため、漏電していても目視では気付くことが出来ません。
どのように確認するのでしょうか。順に説明していきます。
①電流の流れを理解する
電気柵が漏電した場合、電流の流れを理解することが大切です。
電流はどのように流れるのでしょうか?
それは、「装置から出た電流は、電気柵の線を流れて、漏電個所より地面に流れます。その後、アース棒を通って装置に戻ります。」
文字で見ると理解しにくいですね。
イメージしやすいように水道を例に例えてみましょう。
「蛇口から出た水は、ホースの破れた場所から地面に漏れます。」と言うことです。
ホースの破れをどうにかしないと、ホースの先から散水出来ないですね。
電気柵も同じです。漏電していると、イノシシに電気の衝撃が加わりません。結果としてイノシシが侵入してきます。
②漏電個所を探す
では、漏電個所を探す方法はあるのでしょうか。実は、漏電個所を簡単に見つけることは困難です。
電気柵の線をよく観察しながら畑を一周する必要があります。
電気柵の漏電で多いのが、専用の資材を使用していない場合です。
電気柵の電圧は1万ボルトにもなります。
金属パイプにビニールテープで絶縁する人もいるでしょう。しかしこの支柱に直接電気柵の電線を巻くと漏電します。
金属パイプをビニール樹脂で巻いている支柱も同様です。直接電気柵の電線を巻くと漏電します。
必ず電気柵用のガイシを使用しましょう。しかし専用のガイシを使用していても、漏電することがあります。
それは、ガイシの金属部分に電気柵の電線が触れていた場合です。これは非常に見つけることが困難ですので、よく観察しましょう。
もちろんですが、草が電気柵の電線に付いていると漏電しますので、草刈り等は定期的に行いましょう。
③専用の検電器で検査する
電気柵用の検電器をお持ちの場合、漏電個所を少し簡単に確認できます。
目視での漏電確認の場合、何か所も漏電していると確認が困難です。
電気柵用の検電器をお持ちの場合は、電圧の測定をしながら漏電個所を修正できます。
これにより目視だけの検査よりも確実に漏電個所を修正出来ます。
④電流の流れも確認
電気柵専用の検電器の中には、電圧だけではなく、電気柵に流れる電流や方向が分かる物があります。
これを使用すると電流がどこで漏電しているか分かります。
しかし漏電個所が多い場合、電流が複雑な流れをする為、確実に測定できない場合があります。参考程度に考えるようにしましょう。
いかがだったでしょうか。電気柵の漏電個所を探す方法が理解できたでしょうか。
電気柵は管理が大切です。漏電をいち早く発見し、修正をすることで効果的な電気柵が持続します。管理を徹底して、農作物を動物から守りましょう。