電気柵は、防ぎたい動物によって張り方が変わります。イノシシ用電気柵を設置する場合は、電線を低く設置する必要があります。もし電線を高く設置してしまった場合、イノシシが侵入する恐れがあります。では、何故電線を低く設置する必要があるのでしょうか?
イノシシは臆病!?
イノシシは昼間見かけることが少ない動物です。そのため夜行性と思われがちですが、実は夜行性ではありません。
イノシシの行動と共に、電気柵を低く設置する理由を説明していきます。
①イノシシの行動
イノシシはとても臆病な動物です。人間を怖がります。
そのため、人間が畑で活動している時間帯に、畑に来るイノシシは稀になります。人間がいなくなる夜の時間帯に出没します。
これにより、イノシシは夜行性と思われています。実は人間がいない場所では、昼間も活動しています。
②鼻の使い方
イノシシの鼻はとても敏感です。匂いでエサを探します。
また、地面を掘ったり物を持ち上げることも出来ます。
イノシシの体の中で頻繁に使用される部分になります。
イノシシは、初めて見る物も鼻で確認しようとします。安全な物かどうかを鼻で判断するわけです。
③電気柵の電線の高さ
イノシシ用電気柵は、基本的に2段設置することになります。
下の段は、地面から15~20cmで、上の段は、地面から30~40cmの高さに設置します。
40cmと言えば、人のヒザ程度の高さになります。初めてイノシシ用を設置する人は、飛び越えるんじゃないかと不安になると思います。
しかし、電線を低くしなければイノシシが侵入する場合があります。
電線を低くするには理由があるのです。
④電線を低くする理由
イノシシは初めて目で見た物を鼻で確認することは説明しました。
イノシシはエサを探すために下を向いていることが多い動物です。
電気柵の電気でイノシシにショックを与えるには、敏感な鼻で電線に触れてもらう必要があります。
ですので、「電気柵の電線がイノシシの目線に入る必要がある」と言うことになります。
電気柵の電線を見つけたイノシシは、まず敏感な鼻で触れようとします。
ここで1万ボルトの電気が流れると、イノシシは衝撃を受けて逃げて行きます。
⑤電線を高くした場合
電気柵の電線を高く設置した場合はどうでしょうか。
イノシシの目線に入らないので、イノシシはそのまま進もうとします。
つまり、電線の下を通る可能性があるのです。
イノシシの鼻以外は余り敏感ではありません。毛に電気柵が触れてもあまりショックを感じません。
結果として、イノシシが侵入する可能性があります。
⑥電線の高さ調整
電気柵の設置で、電線の高さを調整するのは大変な作業になります。
そこで、電気柵メーカーから、ガイシが一体になった支柱が販売されています。
これは、支柱を決まった深さに打ち込むだけで、ガイシが必要な高さに揃うという支柱です。
地面が固いと深く打ち込めないこともあります。
地面が固くない場所にお勧めです。一度検討されてはいかがでしょうか。
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いかがだったでしょうか。イノシシ用電気柵の電線を低く設置する理由が理解できたでしょうか。
イノシシの目線に合わせて設置をすると言うことが大切になります。しっかり設置を行って、イノシシから作物を守りましょう。