電気柵の法律で、コンセント式の電気柵を使用するときは漏電遮断器を使用しなさいとあります。
漏電遮断器を使用しなければ、電気柵は使用できません。
では、何故コンセント式の電気柵には漏電遮断器が必要なのでしょうか?
漏電遮断器は事故防止!?
電気柵に限らず漏電遮断器は、コンセントからの電気が通常とは違う流れ方をした場合作動します。
どのようなことなのでしょうか?
簡単に説明します。
①漏電遮断器の動作
一般家庭には漏電遮断器が設置されています。
家の中にブレーカーと呼ばれるものがあります。そこに漏電遮断器が付いています。
ブレーカーとか漏電遮断器と言われてもいまいち動作が分りません。
ブレーカーは、電気の使い過ぎを防止する装置になります。
夜に電気を使いすぎるとブレーカーが落ちて真っ暗になった経験はないでしょうか?停電状態をイメージして頂ければいいと思います。
では、漏電遮断器はどうでしょうか?漏電遮断器が動作した場合も停電状態になります。一緒ですね。
しかし、ブレーカー落ちることとは理由が違います。
ブレーカーは電気の使い過ぎです。
漏電遮断器は、電気を使いすぎてなくてもある理由で動作します。それは漏電です。
②漏電とは
では、漏電とは何でしょうか?
水を例に例えると分りやすいです。ここにホースがあるとしましょう。
蛇口にホースを取り付けます。蛇口を開けるとホースの先端から水が出ます。当たり前ですね。
ここで、蛇口から出る水の量と、ホースの先端から出る水の量は同じでしょうか?答えは同じです。
しかし、ホースの途中に穴が開いていた場合はどうでしょうか?
ホースの先端から出る水の量は、蛇口から出る水の量より少なくなります。
これが漏電のイメージです。
電流の量を測定して、電気の入口と出口の量が違う場合漏電遮断器が動作します。
洗濯機を動かしていたが、人間が洗濯機を触ったら漏電して人間にも電気が流れた。
これは漏電です。漏電遮断器が動作します。
③コンセント式電気柵
コンセント式の電気柵は、コンセントから電気を供給してもらいます。
これを電気柵用の電気に変換することになります。
内部ではコンセントの電気が、電気柵に直接流れない様に工夫されています。
これは法律で決められている、メーカーの義務になります。
PSEマークが付いている場合は、法律に合わせて製造されている証拠です。
このPSEマークが付いている電気柵をお勧めします。
④なぜ漏電遮断器が必要か
電気柵には、専用の漏電遮断器を設置する義務があります。
これは法律で決められています。電気柵のコンセントに漏電遮断器を付ける場合がほとんどです。
では、何故電気柵には漏電遮断器が必要なのでしょうか。電気柵が故障した場合、コンセントの電気が電気柵の電線に流れる場合があります。
この時、人が電線に触るとコンセントの電気が、少し人に流れます。
漏電遮断器がないとコンセントの電気が人間に流れたままになります。
これはとても危険で、最悪の場合死に至ります。
実際は、ブレーカーについている漏電遮断器が動作して安全を保っています。
⑤漏電遮断器は必ず必要か
漏電遮断機は必ず必要なのでしょうか?
現在の電気柵は、法律で漏電遮断器が義務付けられています。
昔の電気柵で漏電遮断器を付けてない方は、購入をお勧めします。
漏電遮断器は各電気柵メーカーから販売されていますが、コンセント式の物ならどこのメーカーの物でも使用できます。
漏電遮断器は、電気柵メーカーが製造していません。漏電遮断器のメーカーが製造しているため、コンセント分離式なら、どこの物でも使用できます。
ただし法律では、動作電流と動作速度が決められています。
※電技解釈第4節「特殊施設」の第224条で[電気さくの施設]についての規定があります。
『田畑、牧場、その他これに類する場所のうち、
人が容易に立ち入る場所に電気さくを施設する場合にあっては、
電気さく用電源装置に電気を供給する電路には、
電気用品安全法の摘要を受ける漏電遮断器
(定格感度電流が15mA以下、動作時間が0.1秒以下の電流動作形の物に限る。)
を施設すること』
とあります。いわゆる高速型と呼ばれる漏電遮断機が必要です。
コンセント部分に付けるだけの製品が販売されていますので、安全のために購入されてはどうでしょうか。
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いかがだったでしょうか?電気柵の漏電遮断器が必要な理由が理解できたでしょうか。
電気柵を安全に使用するために、漏電遮断器が付いていないコンセント式の電気柵には漏電遮断器を使用しましょう。